神岡鉱山の杢地と呼ばれる灰鉄輝石を主とするスカルンには、所々晶洞が開き、その晶洞には、灰鉄輝石の結晶や方解石、珪灰鉄鉱の結晶が晶出していることが多々あった。この標本は水晶の群晶の上に珪灰鉄鉱の5mmまでの結晶が多数晶出している魅力的な標本である。石英に充填された晶洞には、3センチほどの長柱状結晶が含まれることがあるが、水晶の上に来るものは例外なく小型である。神岡鉱山の珪灰鉄鉱は、国産結晶産地として量的にも質的にも突出したものである。他産地で塊状の珪灰鉄鉱を大量に産することがあるが、そういった産状で晶洞中に結晶が出ることは稀である(例:長野県竜王鉱山 山口県喜多平鉱山 大分県尾平鉱山)。
標本の大きさ約15センチ×10センチ×5センチ。
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