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【クリスタルポケット】石と鉱物天然石標本画像展示販売 西田勝一の鉱物解説

氷長石 ADULALIA
KAlSi 3 O 8

正長石の中でも、菱面体のような独特の結晶形を示し鉱脈の中に低温条件下でされたものを氷長石(アデュラリア)と呼ぶ。外国産では透明感のある白い結晶を産するが日本ではあまり透明感のある結晶が見受けられない。
私とこの氷長石(アデュラリア)との出会いは、山梨県平沢産である。竹森の有名水晶産地の影に隠れて知名度の低い産地であるが、同じ道路沿いにある近隣の産地である。現場はかなり昔に水晶が採掘された跡だそうで、藪の中がところどころ1mほど掘り込まれており、その中を掘ると破砕した石英や長石、粘土に混じって、やや透明感に欠ける煙水晶とともに数センチまでの氷長石(アデュラリア)結晶群晶が出てきた。鉱山跡と言っても、露頭がなく、変わった趣の産地であったが、少し艶のある表面光沢を持つ氷長石の結晶は、高校生であった私を充分に惹きつけた。
その次にこの氷長石と出会ったのは、長野県の甲武信鉱山であった。この甲武信鉱山は以前より氷長石の結晶を産することで知られており、当初の訪問時は、ガーネットの晶洞に結晶した1センチほどの結晶がいくつか重なりあったものを手にして悦に入っていた。その後何度かの訪問を経て、従来知られていた場所とは別の稜線部分にある金採掘跡から産出するのを仲間が見つけ、格段にレベルの高い標本を得ることができた。採掘跡の一部の脈状部分からは、緑水晶の両錘結晶マトリックスとともに小型の氷長石が多数絡まったものが見られ、もうひとつの大型方解石を産する晶洞からは、緑泥石と伴い双晶をなす最大5センチもの結晶がかなりの数見うけられた。通常スカルンに産することが多いのは塊状の灰長石や斜長石であるが、甲武信鉱山では主に脈状や晶洞状の部分を主体に氷長石(アデュラリア)結晶が見られ、スカルン生成後に亀裂を通った熱水によって晶出しているように思われる。甲武信鉱山ではそのような産状を示す鉱物として他に方解石、くさび石、鋭錘石がある。
他にも日本各地の金山や銀山では鉱脈を埋める脈石としての産出が多い。

日本の主な氷長石(アデュラリア)産地
長野県川上村甲武信鉱山
山梨県甲州市平沢
日本各地の金銀鉱山

氷長石 ADULAIA標本ページへのリンク

 
 


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