小学校の頃カブスカウトに所属していた私は、山歩きやキャンプに親しみ、地図を眺めているだけで何時間でも時間を過ごし、家族旅行では温泉や滝や鍾乳洞に連れて行ってくれるように親にせがむ自然が好きな少年でした。
そんな中、中学の受験勉強が忙しくなり、なかなか自然に親しむことができなかった頃、家庭教師の先生がくれたブラジル産の水晶結晶に心の底から感動しました。どうして自然にこんなものができるのか?不思議で不思議でたまらなく、毎日引き出しから出しては眺め、その神秘性に魅了されていました。でも当時は図鑑の存在を知らず、受験勉強も忙しく、それ以上に深く探求することができませんでした。
そして無事に希望する中学に入学したあと訪れた地学教室に、自分がもらった水晶群晶の何倍もの大きな水晶が置いてあり、驚いた私はすぐに地学の先生に尋ねました。どこの水晶ですか?・・亀岡の行者山のだよ。
なんと京都の横の亀岡の水晶だったのです!外国でしか水晶は産しないと思っていた私は、どうしてもどうしてもその場所に行きたくなり、さっそく先生に教えてもらって行者山に行きました。バスに乗り、電車に乗り、またバスに乗り、バス停から1時間歩いて訪れたその山で立派なものではないものの確かに水晶が採れました。それ以来何度もその場所に通い、何個かの水晶を得ることができました。
それ以降地学の先生から益富地学会館を紹介してもらい、会に所属することにより、知己が増え、数多くの標本を手に入れることができました。
今、行者山を訪れると、あの時小さかった杉が、自分の背より大きな杉に成長し、あれだけ開けて日の当たる山肌が、すっかり杉の木の下の暗がりとなっています。時間の流れは確実にすすんでいますが、水晶から始まった鉱物収集が、日本新産鉱物を見つけられるまでになったことに心より感謝しております。
周りの方々からよくいただく質問・・何故そんなに石が好きなん?・・・どんなに考えても頭で答えを出せません。それは自分の内なる心の響きだからです。
自分が石を集めるようになったきっかけ、石が集まってきた過程、そのすべては自分の内なるものが引き寄せているとしか思えません。旅、数多くの出会い、ひらめき、偶然、あらゆる要素が、自分の意図したものを超えて今に繋がってきました。内なる心の響きにそっと耳を傾けること、これがすべてを良くしてくれる根源なのかも知れません。
すべては何かの縁でつながっています。石や鉱物に興味を持っておられる方は、気楽に西田かついちまで
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